#28 東京都目黒区中央町1丁目3-8

B&Bのイベントのあとは、打ち上げ?なのかな、みんなでちまっとした料理をたくさん頼める居酒屋でご飯を食べて、あめさんとタクシーでCLASKA へ。

フロントで鍵を受け取る。遅い時間なのに、紳士的なムードのフロントマン。

荷物を置き、屋上へ。

屋上にはだれもいなくて、あめさんは、東京タワーの写真を撮りながら小さくなにか口ずさんでいた。

わたしは、東京らしい、強い夜の景色をみながら、その小さな音符が続くのを聴いていた。

ときどき、私が押したシャッターの音が、はっきり響いた。

屋上から707に戻るときは階段で。

この部屋に使用されている材料は、古道具、倉庫で眠っていた物、捨てられようとしていた物、また再可能な物です。 いろんな人の手、世界をくぐり抜け、今クラスカにたどり着いたそれらモノには様々な旅の記憶が「傷」として刻まれています。この部屋は組成も素性もばらばらながら、集められたそれらの記憶でいっぱいです。 そんなモノの記憶を辿り、イメージしていただき、お客様の新たな記憶の素となれればと思います。

CLASKA HPより

部屋のものには、何かしらの傷があった。いたるところに。

近づいた、触れた、使った、その証が傷だとしたら、

「傷ついた」と表現されるわたしたちの胸の痛みも、それも、何かの証なのかな。

一番傷ついたこと、傷つけたことは?

そんな話を、布団にもぐって、明け方まで。

朝、あめさんはお茶をいれてくれた。迷わずふわふわの布団の上に置いたのが面白くて、笑って、あっという間に目が覚めた。

こないだ、洗顔の泡立て方の話をきいたとき、この部屋のことを思い出した。

「石鹸をつけてネットで泡立て始めたら、最初の泡はもったいなくても、ぎゅーーっとしぼって捨てるんです。そうすると、密度の濃い泡が作れる」

私にとって、あの一晩は、勇気をだして水気の多い泡を絞って、そのあとにできたフワッフワの泡の塊。あんまりこねくりまわすと溶けてなくなってしまいそうなので、このくらいまで。

今日もLITERSにお立ち寄り、ありがとうございます。うれしいです。

お茶を沸かす、朝ごはん用に浅漬けをつくる、お味噌汁のだしをとる。小さくて、「あってもなくてもいいけどあったらうれしい」みたいな大きさのことを大事にしていきたいよなーと思います。

目次