#5 前九年二丁目5-1 2019 1/22 A Day In Coffee Town 2019年1月22日 2019年1月22日 午前中の仕事の後で立ち寄った。まだ新しい環境に慣れなくて、お腹も空いていたし、寒いせいか肩にぐっと力が入っていた。お店の中は、私一人。靴を脱いで、あの一番奥の席で本を読みたい、とも思ったのだけれど。こないだ、一人壁に向かうこの席でご飯を食べていた女性の雰囲気が、「まんぞくまんぞく」っていう空気そのもので。あの席、次ぜったい座りたいって思っていた、「あの席」へ。 いらっしゃいませ、と一緒に置かれた白湯。弱音なんて吐くつもりなかったのに、なぜか「今日ここ来る前の仕事、ちょっとがんばりすぎちゃって」などと話している自分に驚く。外は寒かった。ここは、なんてあったかだ。 ことんと音を立てて、目の前に置かれた皿。人参、白菜、カブ、かぼちゃ。んーーあとはわからない。わからないときはきいてみよう。「赤い葉っぱはトレビス。ヨーロッパの野菜で苦味が特徴です」「赤い茎のスイスチャードは、栄養満点だから、疲れが取れますよ」 焼いた野菜、揚げた野菜、生の野菜。野菜野菜野菜を頬張る。とんとんとん、まな板で切ってるのはなんだろう。あ、唐揚げの音。チチチチ、から、ジューとだんだん強く。外を車が通るたびに、壁に映る葉が揺れる。「コーヒーの木ではないんですよ。似てますよね」うちにあった枯れたコーヒーの木を思い出した。 ジュースに入ってる氷さえ特別に見えるのは、何か理由があるのか。 わたしのごはんがきた。わたしのからあげ、わたしのおむすび。わたしのおつけもの。私のための、わたしのごはん。 外の車に乗ったお二人がこちらをみて話をしている。「ここにあったんだね」「へー、いってみたいね」心の中で、「どんな言葉を使ったら、今の気持ちがあのお二人に届くのかなあ」と考えた。「いや、いっかい食べたらわかるよ」っていうのが一番だな、という答えにたどり着いた。 A Day In Coffee Town URLをコピーする URLをコピーしました! DNF#2 [42.195km] #6 北上川沿い 関連記事 盛岡駅前、マックスバリュの向かいの跨線橋 2022年5月2日 12歳と、13歳のスキマ 2022年5月2日 スキーで登下校 2022年4月26日 「暑いな」、と「窓を開けてちょうだい」のスキマ 2022年4月26日 おとなと、こどものスキマ 2022年4月23日 家と、しごとのスキマ 2022年4月20日 「鳴くこと、創ることのはなし」【お客様】homesickdesign清水真介さん/【聞き手】菅原茉莉 2021年12月31日 うろうろカエル 2021年8月17日