この白い鉄塔、冬はことさらに男前だということに気づいた朝。
きらびやかは、ときどき見たい。
真っ白は毎日、毎日見たい。
雪道を歩いていると、光のかたまりに出会えることがある。
どこからきたのかはわからない。さがしたけれどわからなかった。
満月と三日月がカップに入っていた。とても緊張していた、午後2時半です。
「切手のないおくりもの」のお手紙をつなぐ日でした。
手紙を人から人へとつないでいくということは、私一人ではもちろんできなくて。
おくるひと、おくられるひと、両方の時間をいただく。書く時間だけじゃない、だれにおくろうかな、どんな便箋で、封筒で、どんなことをかこうか。そのまた次につながる人だろうか。いろんなことを考えて考えて、みなさん時間をかけてくれている。
それだけでもない、ただの手紙は「わたしとあなた」の間にあることまるごと書けるが、私がお願いした手紙は、ここLITERSで、二人のことを全く知らない第三者の目に触れるのかもしれない。普通の手紙とも、わけが違うのです。
今日おくった方は、「何年ぶりだろう、書きながらいろいろあの日を思い出しました」と言っていて、今日おくられた方は「このままお葬式のときの弔辞にしちゃおうかな」と笑っていました。
直筆の文字と、手紙を渡す姿、受け取る時の笑顔、そのあとに二人が交わす体温を感じるやりとりを間近でみて、お二人を見送った後。
この場をどうやったら過不足なく、LITERSに来てくれた方に届けることができるのか、考えていました。手から手へわたる手紙とおなじく、あの場にある気持ちの重さと等しい質量で、伝えていきたい。そうしなくては。
誰かの心のやわらかい部分をみせてもらっている、という気持ちを忘れずに、手紙をつなぐということを丁寧にしていきます。
LITERSに今日もきてくれてありがとうございます。
簡単には伝えられないからこそ、きっと伝えたいと思うのですね。