10/29〜11/4

10月29日

弟家族に生まれた第二子。会いに行こう、というタイミングでまいどまいど体調不良になっている我が家。今日は実家の最寄りのコンビニまで行って、「あれ、なんか喉痛い…かも」とコウ。赤ちゃんってあっという間に大きくなっちゃうから今!会いたい、会いたい…が中学校ではインフルエンザも流行っている。コウも喉以外、体調には変わりなさそうだけど…。むー。駐車場でちょっと悩んで、弟に「今回はやめとくね」とメッセージを送り、コンビニで小腹を満たすような満たさないようなものをそれぞれに買ってドライブして帰ってきた。「ドライブっていいよねえ。」と車内で二人がつぶやく。雨予報だった空はお昼過ぎまで、ほろり、くらいでぎりぎりもっていた。鮭が中津川に帰ってきたらしい、11月末に東京から来てくださるお客様がいるので、その日に合わせてゆーっくり帰ってきてもいいよ、というのんびり屋さんの鮭はいないかなあ。以前盛岡に来た時も見られなかった、って言ってたから今回見せてあげられたら嬉しいなあ。さけー!たのむー!

10月30日
子どもたちがいる寝室に、少し遅れて入る時のねむたいねむたい匂いが好きだ。湿度と甘さ。
車を運転しているときに眠そうな同乗者を見るのも好きだ。
手帳にあれこれ細かなことをメモするようになって3ヶ月が経った。
プレゼントで皮のトラベラーズノートブックをいただいて使い始めたのがきっかけ。
サイズが小さいな、と最初は思っていたんだけど思えばだんだん「あたりまえ」になってきた。
耳に入ってきた会話や、さっき書いたみたいな匂い。あと考えたことをつらつら書いたり、何からやろうか手帳に相談したり。
「場所を用意して、飲み物を用意して、イヤホンをしたら取り掛かれるんだから、そこまで自分を連れて行ってあげようね」
今日、手帳に書いていた言葉。
明日は髪をきる。いつか金髪にしたいなあと言い続けて数年が経つ。新年にでもやろっかな。

10月31日


朝一番で歯医者さんの定期検診へ。虫歯なし。ぴかぴかにクリーニングしてもらって、フッ素もぬってもらった。磨き残しの確認で口のなかが紫色になって、「ハッピーハロウィン」と言ったら、衛生士さんが「今日はそのネタを使わせてもらいます」と答えてくれた。3ヶ月後の予約はなんと2024年1月。信じられない。毎回次の予約の話をするときに私が「信じられない…何して生きてるかな」というので、衛生士さんも慣れっこ「元気だといいですね」とにっこり。
コメダ珈琲のモーニングの時間が好きで、集中したいときによくいく。こないだTwitterでみかけたコメダ珈琲はフランチャイズ店舗を建てるとき、建物にめっちゃお金がかかるんだよ、という話を披露して、こないだ行った松屋の、木だけど木じゃない壁紙のことを思い出したりした。コメダはBGMがとっても小さい、もしくは無音で、あちこちの席の小さな雑談が混線するように耳に入って、それがとても心地よかった。作業もとっても進んだし。
家に帰ってきたら、子どもたちがご飯の進みそうな、タレカツ?を作っていてくれて、明太子ドレッシングのかかったサラダもテーブルにあった。二人とも明太子は食べない。3人分のサラダを一人で食べた。サヨが切ったきゅうりは2センチくらいの厚さがあって、食べ応えがあった。
長く向き合っていた記事が校了。この言葉をだれかに届けることができて嬉しい、という波の連続だった。もっと、もっと、優しくよく聞くことができる耳をもって仕事がしたいと思った今日だった。
髪を切った。ハサミの音が心地いい。と私が話したら「音が鳴らないようにカットする美容師も多いんですよ、こんなふうに」といって、静かカットバージョンを実演してくれた。わたしは音がある方がすき、といったら、私もリズムで切るので音がある方がいいんです。といってまたパチンパチンと髪をきりはじめた。

11月1日
いやーな咳をしていたコウと一緒に耳鼻科へ。いろいろ陰性で、気管支炎という診断。我が家がお世話になっている耳鼻科の先生はおじいちゃん先生と娘先生の二人いて、いつも娘先生が担当。はきはきっとしていて、よく喋る。タフー!かっこいい!と鼻ぐりぐり診察されながら見惚れてしまう。いつか飲み屋さんとかでばったり会うことがあったらいいな、そしたらいろんな話を聞いてみたいなと思う人。話は変わるけど、私は中学生のときに開けたピアスの穴があった。それが子育てに夢中になっているうちに塞がってしまって、2020年の夏にもう一度あけよう、と思った。なんで思ったんだっけ。あ、好きなアクセサリーの作家さんが山形にいて、その人の作ったピアスをつけたいと思ったからだ。そう、それで耳鼻科の問診票に「ピアス」という項目をみつけて、いつもの耳鼻科で開けることにした。娘先生は学会で不在。はじめてのおじいちゃん先生。穴の位置をマークするペンを持つ手がふるっふると震えていてこちらの心臓もふるっふるした。左はうまくいったんだけど、右のピアッサーが初期不良で…なんだか手こずってしまっているときに、学会から帰ってきたらしい娘先生が「どれどれ?」といって覗きにきた。時計をみると午前の診療時間が終わっている。他の患者さんの気配がない。「ピアス、いいねえ、たのしいねえ」と娘先生は笑いながら言って、右耳のピアスが無事に開通するのを見届け拍手をしてくれた。お医者さんがどのくらい稼いでいるのかわからないけど、いっぱいお金をもらっていて欲しい、美味しいものを食べていてほしい娘先生。今日もありがとう。そろそろ走りたいな、とおもいながら細かい仕事に追われている。朝とか午前中にパッと走る方がいいんじゃないか、17時以降だと夕ご飯との兼ね合いが難しい。外はすごい雷と、雨。よく眠れそうな夜だよ。

11月2日
友人の家でお昼ご飯を食べ、久しぶりに「あかちゃん」と過ごした時間。前の冬に生まれたばかりなのに、もう世界のことをいろいろわかっていそうでびっくりする。そのあかちゃん、「生まれた時から1年で25センチくらい身長が伸びているんじゃないかとおもう」と友人が言うので、コウも1年半で15センチ伸びていた話をした。「この時期と、あの時期はすごいね、人生で一番伸びる時期だね」話しながら阿部魚店のぷちぷちしたイクラを食べた。バスセンターで買ったお弁当、とってもおいしかった。あかちゃんの遊ぶ声を聞きながら、手を握ってむぎゅむぎゅしていたら、気持ち良すぎて私の方が寝かしつけられてしまった。コーヒーを淹れてくれていた友人が部屋に戻ってきたときには、足音で「むにゃ!」と起きた私と、手を繋いだまま横で寝てる赤ちゃんがいたらしい。「この人…大人なのに、赤ちゃんより先に寝ちゃったんだけど…」って困惑したかな、ベビ。すまんね、こういう大人も世の中にはいるんだ。
そのあと体を動かしたくなり、夕ご飯前にジムへ。ジムのいいところは鍛えている人と同じ空気を吸えることだと思っている、今日も隣をすごい速さで走るお兄さんのランニングマシンの音につられて3キロほど走った。走っている間にみたYouTubeが筋トレの動画で触発され、ランのあと足と腹筋と背筋を鍛えて帰ってきた。自分のこのちょろさが好きだ。
盛岡シティマラソン、今年はフルでエントリーしたんだけど、ハーフでリタイア。足が痛くて痛くて。練習不足ではあったけど走ってよかったなあって思っている。こないだ40歳の誕生日だった。「39歳は走ってない私だったけど、40歳は走ってる私だ」と思ったら、結構しっかりと触れる何か嬉しいものを手に持っているような気持ちになった。

11月3日
脱穀、という作業を初めてした。いや、初めてではないはず。うちの実家は農家だもの。毎年毎年父と母がお米を作ってくれている。小さい米の粒を小学生の男の子が小さな爪で殻を剥いて、自分の分のごはんを自分で剥いて作る!と張り切っていた。カサカサした稲刈り後の田んぼの香りや、脱穀の機械からでてくるあったかくてむせるような風とか、田んぼで食べるおやつとか、懐かしいと感じる場面がたくさんあって宝探しでもしているような時間だった。懐かしい、そう感じる場面が自分にもあるように、うちの子どもたちにもあるんだろう。どこの大人にもおじいちゃんおばあちゃんにも、若者にも。
帰り道、南大橋の近くを車で走っていたら隣車線、2台前を走っていたお肉屋さんのトラックの後ろのドアがカパカパ開いていた。教えてあげることはできるかな?と思ったけど、同じくらいのスピードで走っているみたいでなかなか追いつかない。交通ルール無視するわけにもいかないし。そう思っているうちに、大きいバイクがすいーすいーと私の車を追い越し、お肉屋さんのトラックに追いついた。赤信号で止まったタイミングで、窓をノックして。小さい頃から、こういうとき、「わたしがなんとか教えなくちゃ」と思ってしまって頑張りすぎて、逆に迷惑をかけてしまうことが多かった。迷惑かけないで、誰かを頼りにして、「あ、よかったなあ」って少し離れたところから眺めていられた、お肉屋さんのトラック。おとなの自分をちょっと感じられました。

11月4日
よ市の記事をお仕事で書いているので、今日もよ市へ。雨予報だったからか、いつもテーブルだけのお店もテントで出店していて、ちょっと豪華な感じがした。サランでキャベツキムチとチャプチェを頼もうとしたら、後ろでなんだか聞いたことがある声。友人二人がキャベツキムチとチャプチェを買いに来ていたという偶然。「今日牡蠣鍋だよ!食べに来る?」牡蠣!友人の笑顔が眩しい。超感謝。そのまま夕ご飯をごちそうになることが決定。ぶらぶらとひとりで歩くよ市は祭ほど派手じゃなくて、ちょうどよくテンションがあがる。今日は車だったからビールが飲めなかったけど、春が来たらベアレン飲みながらうろうろしたいな。わたしが好きなのは、真ん中くらいにある焼き鳥のお店。前に他のお店のゴミをもって焼き鳥を買いに行ったら、「ゴミをあずかりますよ」といって引き取ってくれたのがすごくありがたくて、よ市にいくときには必ず寄っている。あ、必ず寄っているのはありがたかったからだけじゃなくて、焼き鳥もめちゃおいしいから。焼きながら少量の水をかけているみたい、やわらかで、臭みがなくて、焼いているお兄さんの真摯な感じもよき。サランのキムチはいろいろ食べたけどキャベツがいまのところ一番好き。夏に食べたホヤキムチも良かった。チャプチェは椎茸の風味がしっかりして、味の塩梅がちょうどいい。韓国いきたいー。行ってみたいー。って唸りながらいつも食べてる。最近ラップやゴミ袋、化粧水など生活の中で日々使い、なくなったら買い足しているものを2個まとめて買うようになった。1個使い切るときに次を買う、ってするようになって、そういう1個予備がある状態が家の中に少しずつ増えてきて、なんとなーく余力、というか、頭の容量が空いているような。小さいことだなあと思うけど、この小さいことを生活に組み込んでいく、ということがまさに「生活」。こういうことがじわじわとゆたんぽみたいに日々をあっためてくれるわけです。

目次